スポーツ業界は予算が減少傾向になっていることが大きな問題に浮かび上がりつつあります。バブル期は企業の景気が良かったので、企業が所属するスポーツチームを作ったり、後援会を作って選手への手厚いサポートが可能になっていました。
しかしバブル崩壊後から、民間企業は経費削減を積極的に行うようになったため、その対象として所属するスポーツチームを解散させたり、今までチームなどにスポンサーとして名を挙げていたのを取りやめるようになりました。さらに、少子化が進んだことからスポーツ全体が活気を損ねるようになってしまったことから、企業だけでなく自治体なども補助金などの予算を削る傾向にあります。
そのため国際的な試合でも日本のチームが活躍できない状態になっており、これからチームを支えていくように期待できる後続選手たちを育てる環境ができなくなっています。スポーツをすることによって、健全な心を育てたり健康な身体づくりを手伝ってくれることがわかっていますが、予算が削られることによって子ども達の運動離れが進んでいることも深刻な問題になっています。東京オリンピックが行われることが決定したことから、企業だけでなく国も一緒になって対策を考えることが必要です。
資金不足のスポーツ問題
プロ野球や大相撲など国技と呼ばれるようなスポーツに関しては、適切な努力を重ねればすぐに人が来場し、お金を使ってくれるため、資金不足で悩むということはありません。多くの人が見に来てくれればそれだけ広告の効果も上がります。そうすれば、それだけ広告費として多くの企業が出してくれるため、球団などの負担は限りなく少なくなります。
その一方、マイナーなスポーツ業界は常に資金不足と戦い、スポンサー探しに東奔西走するなど、競技に専念することができず、選手自らがスポンサー回りをするような状況となっており、大変な状況となっています。問題として、自治体がかなりの援助を迫られやすいというものがあります。例えばサッカーの場合、自前で競技場を作り、自前で周辺の環境を整備できるところはほとんど限られるため、自治体と協力してそのあたりの運用がなされています。
すると、新興チームなどはこの部分で苦戦し、なかなか自治体の協力が得られない、赤字になりやすいなどの問題を抱えやすくなります。近年におけるバスケットボール、アイスホッケー、社会人野球などで廃部、休部が相次いでいるのも資金不足の影響です。民間人からの寄付など、別の形でお金を集める方法など、模索する日々が続きます。